延べ面積と建築面積の違いとは?地下ピットの概要と共に解説!
皆さんは地下ピットという言葉を聞いて、何のためのスペースなのかイメージが浮かぶでしょうか。
今回は、地下ピットとはどのようなものなのかについて、その変遷を踏まえてご紹介します。
工場やマンションなど、地下ピットが設けられている建物を所有している方は、ぜひご一読ください。
□地下ピットとはどんなもの?
地下ピットとは、建物の下に配管をまとめて通すために設けられたスペースのことで、トレンチピットとも呼ばれています。
一昔前までは地下ピットがない建物も多くありましたが、現在では基本的にほとんどの工場、マンションに設けられています。
築年数40年程にもなるマンションでは、地下ピットが廊下の下の部分にしかないことも多く見られます。
この場合、給排水管を地面に埋めることになり、湿気が上がってきて1階部分にカビが生えて来る可能性があるのです。
それを避けるため、防湿シートを土の上に被せるような、効果のない対策を取っているケースが見られました。
そこで地下ピットが設けられるようになり、給排水管のメンテナンスがしやすいような設計に変わり始めたのです。
地下ピットは絶対に必要なものというわけではありませんが、上記のようにメンテナンスが難しい設計にしてしまうと後から面倒になってしまうため、地下ピットを設けると決めた場合は、確実にメンテナンスしやすくなるように設計するようにしましょう。
□延べ面積と建築面積の違いとは?
基本的に延べ面積と建築面積は、以下のように分類されます。
・延べ面積:各階の床面積の合計
・建築面積:外壁、またはこれに代わる柱の中心線で囲まれた部分の水平投影面積
建築面積は、基本的に建物が敷地に影を落とす範囲を示したものです。
建築面積の算出には、軒や庇などの突出が1メートル未満の部分や地盤面から1メートル以下の部分は、算入しないとされています。
一方で、延べ床面積は建築物の屋内で利用する部分の合計を示しており、居住者が利用できる範囲を数値化したものだと言えます。
このように、建築面積と延べ面積は全く異なる基準であるため、相互に関連することはありません。
建築面積と床面積は個別に分けて検討を行うことをおすすめします。
また、地下ピットはどちらの面積にも算出されないため覚えておくと良いでしょう。
□まとめ
今回は、延べ床面積と建築面積の違いについてや地下ピットの変遷や概要をご紹介しました。
地下ピットは地下に設けられている構造上、定期的なメンテナンスを行わないとその性能を担保できないことを覚えておいてください。
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