ポリウレアとは何か?ポリウレアの魅力・弱点・施工の流れを解説します!
「地震や台風などの災害に備えて、工場の耐震性能をできるだけ手軽に高めたい」
このようにお考えの方におすすめなのが、ポリウレア塗装です。
ポリウレア塗装を施すことで、強靭な耐衝撃性能を発揮します。
今回は、ポリウレアとは何かについて紹介します。
目次
□ポリウレアとは?
ポリウレアとは、主に工場や倉庫、学校、病院、鉄道などで使われる衝撃に強い特殊コーティング用の塗料です。
その正体は、イソシアネートとポリアミンの化学反応で生成される結合を基本とした樹脂化合物で、次世代のライニング材として注目されています。
このポリウレア塗装は、スプレーによって塗装しますが、この技術は1980年代初頭に開発されたRIM技術と呼ばれるものの派生物として生まれました。
1.5ミリメートルから3ミリメートルの希薄な膜厚であっても強靭な保護層を形成します。
耐久性や耐薬品性、防水性、弾性、耐摩耗性などに優れているため、防災や減災の実現もできます。
また、種類によっては400%以上の伸び率を持つため、柔らかいステンレスと言われています。
強さと柔らかさを併せ持つポリウレアによって保護性能を高めることで、すぐに壊れない建物を作れるでしょう。
さらに、ポリウレアは、硬化時間が4秒から20秒と非常に短いので工期を大幅に短縮できます。
スプレー工法を用いるため、短時間で綺麗な仕上がりを実現できるでしょう。
それだけでなく、ポリウレアはVOCを使用しておらず、無溶剤、無触媒で人や環境にも優しいため、閉塞空間でも安全な作業ができます。
VOCとは、一般的な塗料やインクに含まれる、大気中で気体状となる揮発性有機化合物のことです。
□ポリウレアの魅力とは?メリット8選!
1.確かな強度と柔軟性
ポリウレアの最大の魅力は強度と柔軟性です。
ポリウレアによって形成された被膜は、コンクリートと同じくらいの強度を持っています。
その強度は、軍事施設の防爆対策として使用されるほどです。
さらに、その強度で対象物を補強しながらも、グレードによっては400%から500%の伸縮性があるという魅力があります。
また、対象物の形状がどのようなものであっても、ポリウレアの塗料をスプレーで吹き付けて塗布することで、継ぎ目のない塗膜を形成できるということも魅力の1つとして挙げられます。
2.圧倒的な速乾性
ポリウレア樹脂は塗布後、低温下でもすぐに硬化が始まるという特徴を持っているため、速乾性についてもポリウレアの魅力の1つであると言えます。
その速乾性は、数10秒で硬化するというほど高いものです。
そのため、床と同じように壁や天井にスプレーで塗布しても液が垂れにくく、塗膜がきれいに仕上がりやすいというメリットがあります。
ポリウレアは工期を短縮させたい方にもおすすめです。
3.耐薬品腐食性
ポリウレアは、耐薬品腐食性にも優れています。
酸やアルカリに対しても耐性があるので、様々な場所に塗布できるでしょう。
4.紫外線に強い
ポリウレア樹脂は紫外線に強いという特徴もあります。
紫外線に強いため、屋根のような、塗膜面が常に日光にさらされるような場所であっても長持ちするでしょう。
紫外線に弱い塗料であれば、すぐに塗膜が剥落したり、ヒビが入ったりするような不具合が起きてしまいますが、ポリウレアならばそれらを防止できます。
そして、ものによってはトップコートを塗らなくても十分に塗装の役割を果たすという耐候性の高さも持ち合わせているのです。
また、耐候性だけでなく耐熱性にも優れているので様々な場所に塗装可能です。
5.加水分解することがない
ポリウレア樹脂はポリウレタン樹脂と同じように、加水分解しないという特徴があります。
加水分解とは、反応物と水が化学反応を起こし、反応物を変化させてしまう現象です。
これが塗料に起こると、塗料本来の役割を発揮できず、外壁の不具合につながってしまうのです。
6.さまざまな素材と相性が良い
ポリウレア樹脂は様々な素材と相性が良いので、様々な場所に塗装できます。
コンクリートや金属はもちろんのこと、木材やプラスチック樹脂などにも使用可能です。
他の素材よりと比較しても対象物に付着する性質が強いため、より剥がれにくい塗膜になることでしょう。
事例として、駐車場や工場だけでなく、浄水槽や汚水タンクなどがあります。
7.環境に優しい
ポリウレア樹脂は、溶剤を使用しないため、環境に優しいというメリットがあります。
刺激臭や揮発性もないため、危険性もそれほど高くありません。
8.耐摩耗性に優れている
耐摩耗性にも優れているのがポリウレアです。
他のライニング材と比較しても圧倒的な耐摩耗性を誇っています。
□ポリウレアの弱点とは?
耐衝撃性が高く、環境にも優しいポリウレアですが、やはりメリットだけでなく、デメリットもあります。
以下より、ポリウレアの弱点について紹介します。
*取り扱いに注意が必要
ポリウレア塗装では、取り扱いを適切に行う必要があります。
取り扱い方法を間違えれば、ポリウレア樹脂の特性を十分に発揮できません。
各メーカーによってポリウレア材料の特色は異なるため、用途に応じて選択する必要があります。
*事前検証が必要
耐熱や耐薬品を目的にポリウレア塗装を行う場合は、事前検証が必要です。
施工ミスがあった場合は、ポリウレアの浮きや剥がれが生じる可能性があります。
*初期投資費用がかかる
ポリウレア塗装は、保護力に優れていて長持ちする分、初期投資費用がかかります。
スタンスでは、経年劣化する工場・倉庫のスレート屋根や金属屋根の補強などをおこなっております。最近ではインフラ設備の老朽化による事故も起きています。人々の安全な生活を守るためにもインフラ設備のメンテナンス・補修は優先事項です。施工場所や設備に合わせた材料を選び、ご提案から設計、施工まで責任を持って対応いたしますので、ぜひお気軽にご相談ください。また、施工事例を定期的に更新していますので、ぜひ覗いてみてくださいね。
□ポリウレア塗装の施工はどのような流れで行う?
ポリウレア塗装の施工手順の事例は以下の通りです。
1.下地処理
はじめに下地の清掃や洗浄を行います。
汚れや油、ほこりなどを取り除き、表面をきれいにします。また、既存の塗膜が剥がれている場合は、剥がれた箇所を取り除く必要があります。
この際、下地の種類によって下地方法は変わります。
既設コンクリートの場合、脱脂、ケレンなどを行い、クタック欠損を補修します。
一方で、鉄面の場合、脱脂やケレンを行い、下地の状態によっては、錆転換材によって錆を黒さびに変換します。
2.不陸調整
下地の平坦性を整えるために、不陸や凹凸を修正し、また、クラックや穴がある場合は、適切な補修材料を使用して修復します。
必要に応じて、サンダリングやスポンジ研磨などの手法を使って表面を均一にします。
3.プライマー塗布
ポリウレア塗装の耐久性や密着性を向上させるために、プライマーを塗布します。
プライマーは下地とポリウレアとの密着を強化し、塗膜の耐久性を高める役割を果たすので、非常に重要な工程です。
この際、プライマーは適切な厚みで均一に塗布することが重要です。
4.ポリウレア塗布
プライマーを塗布した後にポリウレア塗料を塗布します。
ポリウレアは2液性の塗料であり、塗料と硬化剤を混ぜて使用します。
施工時には専用のスプレーガンを使用し、均一かつ薄い塗膜を形成するようにしましょう。
ポリウレアは迅速に硬化するため、施工後は迅速に作業を進める必要があります。
5.トップコート塗布
場合によっては、ポリウレア塗膜の保護と美観向上のために、トップコートを塗布します。
トップコートはポリウレアに比べて耐UV性や耐摩耗性が高く、さらなる保護を提供するでしょう。
トップコートはポリウレアと同様にスプレーガンを使用して塗布します。
□スタンスの強みとは?
1.自社施工によるコスト削減
営業会社の場合は、建設会社にビジネスパートナーとして設計や施工を任せます。
そのため、施工費用が高く見積もられたり、仲介手数料を取られたりして費用が高くなる可能性があるのです。
一方で、弊社は、打ち合わせから管理までの様々な工程を自社で行い完結させるため、コストを抑えやすいというメリットがあります。
2.技術力と提案力
弊社には、今までの実績と経験があるため、豊富な技術力と提案力を持っています。
下地処理やプライマーの種類などを見極めて施工いたします。
また、日本でも珍しい最新設備も兼ね備えているため、それらを用いた最適なご提案ができるでしょう。
□まとめ
今回は、建物の耐久性を高めるポリウレアについて紹介しました。
ポリウレアは、強靭な保護力を発揮してくれるといったメリットがある一方で、初期投資費用がかかってしまうといったデメリットも存在します。
ポリウレア塗装をお考えの方は、弊社までお気軽にお問い合わせください。
スレート屋根へのポリウレア施工中映像はこちら↓
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